この子の笑顔を大切にするために

わが子に軽度障害があることがわかってから。普通級か支援級か、うちの子“普通”じゃないの?悩みながらの子育て&親育ちの思いの記録。

友達付き合い

支援級に編入して、一番変わったのは(そして現在進行形で変わり続けているのは)放課後のお友達付き合いです。

 

運動能力、理解力、コミュニケーション力ともに遅れがちな息子は、近所のお兄さんお姉さんがたまに道で遊んでいても、ボール遊びやルールのある遊びについていけず、家の近くに同年代の子供もいない環境でした。

毎日私と公園へ行き、一人でブランコやすべり台で遊び、たまに未就学の小さい子と一緒になって遊んでいる姿を見ていると、友達と遊びたいんだなぁと感じましたが、つまり2~3才下の子でないと遊びのレベルが合わないということなのか、と愕然としたものです(検査でも2~3年の遅れを指摘されていました)。

 

1年生の最初はまだ周囲も、放課後誘いあってまでは遊んでないよ、と聞いてちょっと安心していたのですが、気付けば皆お友達と誘いあって遊ぶのが普通になっていました。

2年生になった息子に「一緒に遊びたい、誘いたい子はいないの?」「最初はママが連絡してあげるよ?」とまで促しても、遊びたい子はいない、ママとすべり台がいい、と頑なに言い張り、公園で同級生とたまたま合って仲間にいれてもらったこともありましたが、明らかにコミュニケーションが取れていない。1対1なら会話のキャッチボールができるのに、3人以上の集団に入ると、何故か一方的にその場に関係ない話をバーッとしゃべって相手をシャットアウトしてしまい、相手の話が聞けなくなるようなのです。追いかけっこのような単純な遊びなら混じれるのですが、2年生にもなると会話の中でルールや設定が決まってその中で遊ぶようになる。息子はみんなについていけず、本人もそれがわかるようですぐ離脱。次回からその公園を避けて遠方の公園に行きたがるようになったりしていました。

 

その頃の私の思い。『今はまだすべり台で遊んでいても違和感は少ない。でも4年生や5年生になってもこのまま一人遊びしかしたがらず、公園ですべり台をしたがったら?自分で遊びを生み出す力がないから遊具がないと遊べない。でも高学年男子が、一人で遊んで奇異の目で見られない場所なんてあるの?そういう子どもが家に閉じこもりがちになるのがよくわかる。軽い障がいのある子が放課後過ごす場所って、なんて少ないんだろう』と。

 

主人からは、私が公園に着いていくから一人で遊びに行けないままなんじゃないのか、と暗に責められるようなこともありました。

しかし、私が外へ連れ出さなければ家で一人遊びしかしない。本人は別に外に行きたいわけでもないのですから。一人遊びも放っておけばひたすら電車のおもちゃの車輪を動かしドアを開け閉めして・・・・の自閉的な繰り返し遊びで本人は飽きない。いくらでも無為に時間を潰せてしまう。だからせめて身体を動かして新たな刺激を与えたくて必死で連れ出しているのに、あなたは現状がわかってないからそんなこと言えるのよ・・・!と何度喉元まで出かけたことか(笑)

 

そんな普通級1、2年生の頃とは180度違う放課後の光景が、現在息子の周りでは繰り広げられています。

習いごとの無い日は、1年生から6年生までの支援級・たまに普通級のお友達も一緒に我が家に遊びに来て、時に思い通りにならず癇癪を起こしては仲間に入れてもらえないことを学び、時に自分勝手な行動をして高学年の子に怒られ、でもそれぞれ特性があるので、みんなが同じじゃないのが当たり前で自然に許し合えているやさしい子たち。気付けば息子も、家で私と話すのと同じようにお友達とも話せるようになっていたのです!確実にコミュニケーション力が形成されていくのを目の当たりにしている毎日です。

 

以前の記事で、普通級に居続けるメリットとして書いていたことがこちらでした。

『一人っ子で家の周辺にも同年代が少ない環境の中、大人数の刺激は魅力で、実際クラスメートに影響されての変化も見られるので、みんなにつられての成長を期待したい。』

しかし、放課後の変化はそれをはるかに超える効果をもたらしました。多様な子のいる、そしてやはり少し“定型発達”の子と遊ぶのが難しい子が多い支援級だからこその、大きなメリットだと感じます。